初心者コーナー【第11回】株式取引の基本ルール
皆さんこんにちは!
ご好評を頂いておりました『初心者コーナー』ですが、また再開することになりました。ご支援のほどよろしくお願いいたします。
今回は株式取引における基本的なルールをわかりやすく解説していきます。
まず取引をするにあたって知らなければならないところから順に説明していきます。
取引のできる時間帯
株式を購入したいと思っても、24時間いつでもできるわけではありません。
まず代表的な取引市場である東京証券取引所での取引時間から学んでいきましょう。
東京証券取引所の取引時間
東京証券取引所(以下東証)での取引時間は平日の午前9時から午前11時30分を前場、1時間の休憩が入り、午後12時30分から15時を後場と呼び、その時間帯で取引されています。
土日祝日は市場は非営業日のため、取引を行うことはできません。
一方、証券会社の中にはPTS取引というものを導入しているところがあります。
PTSとはProprietary Trading Systemの略で私設取引システムとも言います。具体的には、日本証券業協会が定める「上場株券等の取引所金融商品市場外での売買等に関する規則」に従って、PTSを取り扱う証券会社内に備える取引システムを通じて行われる取引所金融商品市場外取引のことになります。
PTSのメリットとしては、東証の取引時間外でも取引ができる点です。
(※STREAMではPTSの取り扱いがありません)
STREAMの発注可能時間
STREAMでは東証の前場後場に合わせて取引が可能ですが、発注自体は平日はシステムメンテナンスの3時30分から5時30分、15時から16時以外、土曜祝日は3時30分から5時30分、日曜日は3時30分から7時30分までの時間を除いた時間帯であれば可能となります。
東証の売買時間外に受け付けられた注文は予約注文となり、市場が動いている時間に取引が成立します。
上場有価証券の種類
上場有価証券とは、市場を通して売買されている証券で、株式、ETFやREITといった上場有価証券があります。
上場株式の特徴
上場株式は市場(東証)を通して売り買いをすることができます。実際に配当金を受け取る権利や株主優待を受け取る権利、また株主総会への出席及び議決権などの権利を享受することができます。ただし、株主優待を受取る権利として必要な株数は会社が決めることができ、必ず1株からもらえるということではありません。また株主総会への出席や議決権の行使は後述する「単元株」に相当する株式を保有しなければなりません。
ETF(上場投信)の特徴
ETF(上場投資信託)とは、日経平均株価、海外株価指数などの指数に連動するように運用されている投資信託の一種で、市場で取引することをできるようにした上場有価証券です。
日経平均株価やマザーズ指数、さらには金や原油などの指数と連動するETFを投資家が小口で取引することができます。
REITの特徴
REITとは、投資家から資金を集めて不動産を運用して得た賃料収入等を元に投資家に分配する金融商品で、市場で取引することができるようにした上場有価証券です。
単元株とは
現在、市場を通して株式を購入する際に、1株単位で買うことは基本的にありません。
市場では100株を1つの単位として取引されており、このまとまりを「単元株」と呼びます。
株の取引き単位は100株
市場で取引されている株式は、単元株、つまり100株単位で取引することが決められています。
ETF等例外もある
株式は基本的に100株単位での売買ですが、ETFは1株単位での売買されている銘柄もあります。
ETFは100株単位ではなく「1口」(ETFの場合は株ではなく口で数えます)単位での取引が多くの場合できます。
株価×最低単元が最低必要となる代金
例えば500円の株式を最低単元で買おうとすると
500円×100株=50,000円
が最低でも必要ということになります。
以前は単元株が1000株からの銘柄も存在しましたが、2018年10月1日をもって単元株が東証全体で100株に統一されることが決まったため、今ではすべての銘柄が100株を単元株として取引されています。
1株から売買するには?(単元未満株)
証券会社によっては単元未満株(100株未満の1株単位)の取引を提供しているところもあります。
1株からでも売買することができますので、小口資金でも株式を購入することができることがメリットとなっています。
デメリットとしては、現在行われているサービスとしては、
・1日に1度しか取引できない点、また
・成行・指値注文ができず翌日の始値で売買が執行されるので、自分のほしい価格で購入できない
等の点があげられます。
(※STREAMでは単元未満株の買付はできません)
銘柄コードについて
「銘柄コード」とはその企業銘柄を判別するための数字です。
日本の株式は4桁の銘柄コードで管理されている
銘柄コードとは、上場企業ごとに割り振られているコードになります。
例えばスポーツメーカーなどで有名なミズノだと「8022」という4つの番号で構成されたコードが付与されています。
似た名称の企業が上場していることがあるため、銘柄を数字で判別できるようにこのような形で分けられています。
また、米国株であれば、ティッカーシンボルといって、例えばアップルでは「AAPL」といった識別用のコードが付与されています。
どういう規則性があるの?
あくまでも傾向ですが、銘柄の銘柄コードの上2桁は業種を表していることが多いです。
例えば7000番台は輸送機械が多く、日産自動車(7201)・トヨタ自動車(7203)・本田技研工業(7263)などがあります。
そのため、連続した銘柄コードの企業であれば、近い業種となる場合があります。
どうやって調べるの?
証券会社のツールなどでその企業名を検索することで、銘柄コードを確認することができます。
注文時の発注方法
注文の際にはどのような情報を注文ツールに入力するか、解説をします。
注文の4要素
注文の4要素とは、証券会社からお客さまに対して最低限確認しなければならない4つの要素のことであり、銘柄・株数・売りつけまたは買い付けの区別・値段を指します。
株式を購入する場合はその銘柄だけではなく、予め自分が買いたいと思う値段や株数などを決めておく必要があります。
値段の指定方法としては大きく分けて、値段に関わらず今すぐに約定させたい場合に用いる成行注文と自分の買いたい値段を注文して、その値段になったときに売買が執行される指値注文 の2種類があります。
有効期限
注文の中でも、指値は有効期限を設定することができ、「当日中」もしくは「決められた日数の間」で注文時に指定をして、期日が過ぎた場合は注文が失効します。
取引の成立する仕組み
注文をした際にはその場で即座に売買が成立するわけではありません。
注文には優先順位があり、それに準じて売買が執行されます。
価格優先の原則
価格優先とは買い注文の際にはより高い価格の注文が、売り注文の場合はより安い価格の注文が優先して執行されるといった原則のことです。
時間優先の原則
時間優先とは指値・逆指値注文の約定において同じ価格での注文があった場合は時間が早かった方の注文が先に執行されるという原則です。
板寄せとは
相場が始まる前に出されている注文をすべて板と呼ばれる注文の控え書のようなものに記載した上で、成行注文を優先し、次に指値・逆指値注��を合わせて約定価格を設定してその日の始値を決める方法です。
株の取引における基本的な原則や注文方法などはわかりましたか?
「株式取引の基本ルール」については以上となります。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!