初心者コーナー【第15回】キャピタルゲインについて知る
今回はキャピタルゲインについて解説をしていきます。
キャピタルゲインとは?
キャピタルゲインとは値上がりによって利益を得ることです。
キャピタルゲインは、株式だけでなく投資信託や債券、不動産なども含めて投資対象の価値が取得時よりも上がった際に売却することによって得られます。
キャピタルゲインの狙い方
キャピタルゲインを得るためには今後その価値が上がる、または現時点で価値が過小評価されている会社を特定しなければなりません。
そのためにはPER等の指標を用いて価格分析を行うファンダメンタル分析や、値動きの軌跡をたどってその動き方の傾向をつかむテクニカル分析など様々側面から分析を行い、人よりも早くその会社を見つけ出す必要があります。
特定の会社に投資を行ってからも、その会社の決算発表やその会社が属している業界に関連したニュースなどを定期的にチェックして、常に株価の状況に気を配るようにしましょう。
実際の価値よりも割安で買う
会社の中には一時的なスキャンダルや様々な要因によって株が過剰に売却されたりした際などのように、その株式価値が過小評価されている会社があります。
株式価値はいずれ正常な状態になるため、現時点で過小評価されているのであれば、正常な評価に戻っていくに連れて株価は上昇することになるでしょう。
相対的に同業種の会社と比べる方法もあり、投資対象が所属する業界も含めて詳しく調べておくことも重要です。
将来成長する企業を買う
売上高や純利益の成長率が高い会社は、上記の「実際の価値よりも割安で買う」とは逆に株価が割高になっていることがよくあります。
そうなっているのは、株価は現在の価値で見るものではなく、将来の価値でも見られるからです。
将来、株価価値が高くなると多くの人が予想していると、株価は現在の理論価値よりもはるかに高い値段がつくことがあります。
このような会社を見つけ出し、人よりも早く投資を行うことができれば、利益を得ることができるでしょう。
買う(売る)タイミング
「行き過ぎもまた相場」という相場の格言があります。相場は予想を上回って動くことがあるという意味です。
予想を超えた相場になるとニュースなどのメディアで騒がれて、さらなるパニックに繋がるということもあります。
リーマンショック時のように、株が暴落してみんなが慌てふためいた時が、実は後から見たら「買い」のタイミングだったということもあります。
「言うは易く行うは難し」ではありますが、リーマンショックの後暴落した株をひたすら買い集め、その後アベノミクスで株が上がっている際に売却して莫大な利益を得た投資家もいました。
正しい売買のタイミングは経験から覚えていくことのほかに、投資の格言から学ぶこともできます。
ボラティリティについて
ボラティリティとは、価格変動の幅の大きさのことです。
ボラティリティが大きい銘柄ほどハイリスク・ハイリターンであり、逆にボラティリティの小さい銘柄ほどローリスク・ローリターンということになります。
ボラティリティの高い銘柄は、利益が出ているうちはいいのですが、下がり始めると損失が想定以上になってしまうことがあります。
投資対象がどの程度の値動きをしているかを過去のチャートから見ていきましょう。
市場の違いによるボラティリティの傾向
日本の株式市場で言えば、トヨタ自動車など日本を代表する比較的安定した大企業が上場している東証1部がボラティリティの低い市場となっています。
逆に時価総額が小さく値動きが大きいハイリスク・ハイリターンの市場となっているのが、マザーズやJASDAQ、東証2部などとなっています。
それぞれの市場について上場している銘柄の一般的な特質をおさえておきましょう。
リスクをコントロールしよう
ボラティリティとリスク・リターンの関係を理解することで、リスクを自らの手である程度ですが選択することができます。
もちろん必ずしもボラティリティが低いからといって、大きな損失に繋がらないということではありません。
資産のリスクコントロールができるように意識をして、自分の性格や資産状況にあった投資を行うことが大切です。
リスクを落とすためには他に何をしたらよいか?
上記のボラティリティによるリスクコントロール以外に、以下の方法についても覚えましょう。
時間分散で買う
時間分散とはある程度長い時間軸で投資を行うことを想定し、複数回に分けて投資を行ったり売却を行うことです。
こうすることで、買値や売値が平均化され高値掴みを避けることができます。
銘柄の分散投資を行う
分散投資とは投資対象を多様化させることで、個別の株に内在するリスクを平均化させ、より安定したリターンを得る投資法のことです。
一つの銘柄に資産の全てを集中させてしまうと、その株が下落した場合大きな損失を被ることになります。
しかし、分散投資を行うことで一つの銘柄がたとえ下落しても他の銘柄が安定していれば損失を少なくすることができます。
ただ、闇雲に分散投資を行えばいいというわけではなく、自分が投資対象全てについて詳細に把握できる程度で行うようにしましょう。
将来の見通しがあまりよくない会社に投資をしたり、全ての銘柄が同じ業種であったりすると、分散投資の効果が低くなってしまいます。
全資金を投資にまわさない
株式にまわす投資額を減らすことによって、資産全体の変動のボラティリティを抑えることができます。
簡単に言えば、資産を投資に集中させないことで、株式が下落した際に被る損失を小さくすることができるのです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
【記事を気に入っていただけましたら↓「いいね」をお願いします】